モラハラに正論は無駄、論点は常に変えられる

B!

モラハラに正論は効かない

モラハラをするパートナーがいるとき、相手がどんなに悪くても謝ってもらえないことは多々あります。モラハラの相談を受けていると、結婚してから一度も謝ってもらったことがないという話も聞きます。モラハラの恐ろしいところは、どんなに相手と分かり合おうとしても論点がすりかわってしまうか、無視されるかで、最終的にはパートナーが自分が悪かったと思うようになってしまうことです。

モラハラと喧嘩の違いは目的地

モラハラを受けたひとはみんな、喧嘩にすらならないという話をします。どういうことかというと、モラハラでは「正義」や「正当性」という大義があるわけではなく、単に相手を押さえ込むことや、人格攻撃で相手がなにも言えなくなる、無視をしたり相手を挑発するなどして相手に手を出させるということが目的だったりするのです。

喧嘩ならば、相手の目的地(主張)をがわかるのでまだ解決の糸口はあるのですが、モラハラ相手の場合はもめていることの原因の解決について相手は考えていないため、何をいっても問題の解決に繋がる話にはなりません。

モラハラの根底「私が快適が正解」、言わないのはストレス

モラル=常識や道徳をねじ曲げて相手を非難する方法は、ほとんどの場合「自分は全く悪くない」というところから始まります。モラハラの原因は心理学的には、過去に愛情が足りなかったとか、自己愛が強すぎるとか言われます。

いろいろなモラハラ体験談の相談を受けていると、おそらくモラハラする気持ちに根底には「私が不快なのはすべて周りのせい、私が快適にならないのはすべて周りのせい、でも快適でいるための配慮は私には関係ない」という気持ちがあるように思います。

相手や家庭のために協力するより、自分の優位性の方が優先

モラハラだなぁと思っていても、周りの雰囲気を崩さないために心外でも折れて謝れば「謝るぐらいならやらないで!謝ってもまた同じこと繰り返すだろ!」と相手の気持ちを考えない発言で、さらに相手を傷つけて萎縮させます。イライラさせて、相手が手を出したり、自棄になったりするのを狙っているのです。

手を出してくればそのあとはモラハラ主のターンになり、永遠にそのネタでモラハラを続けられます。このようなサイクルを断ち切る方法はあるのでしょうか。

正論が通じない状態で迂回しているうちに自分も人格攻撃に

モラハラ相手には、正論で通じない、どう言い方を変えても通じない、相手の痛いところつけ論点ずらしや、過去のちょっとしたことを話題にあげて、それを謝らせるなど、とにかく正論や論理的に解決は困難です。このようになってくると、揉め事のそもそもの原因になった事案の問題の話でなく、何でそういう考えになるのか、一方的に片方を悪者にして自分に悪いところは全くないのかという方に思考が回ります。論点をずらされて、相手から人格攻撃を受けているうちに、自分も人格に踏みいった発言をすることが多くなってしまうのです。

モラハラに付き合うとモラハラを生む

これがモラハラの連載の原因だと思います。

一般的には、人格攻撃はダメ、喧嘩は両成敗という感覚がありますが、すべて一人が悪い、幼少期の否定などまでを受け続けていると、もはやそれらは自分でどうこうできる問題ではないのです。

相手と真っ向から、正論をぶつけ合って解決をしようというより、モラハラ的に「私悪くない!あなたが悪い!」「あなたは価値がない、幼少期に愛されなかったから、態度が悪い」など相手を封じ込めれば自分を簡単に守れることに気づいてしまうのです。というか、正論で相談することに怖さを感じたり、トラウマになったりさえするのです。

モラハラをすることは逃げだと思います。しかし、逃げができるようになった人は、もう正論で話し合うことは難しいです。モラハラで逃げていることに気づけない状態の解決は相当難しいです。

最新の記事はこちらから